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散骨業者取材記海洋自然葬の風

東京と横須賀(湘南)に事務所がある株式会社風(海洋自然葬(散骨)の風)の北田社長夫妻にお話を伺いました。今回は事務所ではなく風の自社艇「オンディーヌVII」が(※取材当時)係留されている浦賀にあるマリーナを訪ねました。猛暑日が続く最中でしたが、夕方からマリーナでジャズフェスティバル(風のプロデュース)、夜には浦賀みなと祭花火大会が開催される日で、マリーナは多くの人でにぎわっていました。

Q:散骨・海洋葬を始めたきっかけは?

デザイン・リサーチ会社をやっていた頃に、出版社から欧米の葬儀事情について調査依頼があり、現地の葬儀社や斎場、教会などを取材しました。その中で宇宙葬の取材をした際に、宇宙葬をおこなった後に残った遺骨(宇宙葬で散骨する遺骨は少ないため)はすべて海に散骨するという話を聞き、アメリカサンディエゴ沖で海洋散骨を体験したことがきっかけです。もともと海や船が大好きで、リタイア後は漁師にでもなろうと思っていたのですが、夫婦ともに海への散骨を希望していたこともあり、当時(1998年)の日本ではまだ馴染みのなかった散骨・海洋葬をおこなう仕事を始めることにしました。

Q:散骨・海洋葬で心がけていることは?

遺族のカウンセリングです。カリフォルニア州のサイプレスカレッジ葬儀学科を取材した際、学生たちは何よりも遺族の心のケアが大切であるということを教えられ、カウンセリングの勉強に最も多くの時間をかけていました。実際に私たちも講義を受け、カウンセリングがとても大切だということを学び、同時に日本の葬儀業界の一部が形式的なものにとらわれているのではないかという疑問も持つようになりました。私たちは故人をより故人らしく送ることが遺族の心のケアにつながると思い、故人が好きだった音楽、花、飲み物や生前の様子などを詳しくお聞きしています。これは委託散骨の場合も同じです。こういった問いかけをすると、遺族のみなさまが同じ時間、場所でもう一度故人について話し合い、考えることができます。それが心のケアにつながるのです。また航行の安全については専門会社として言うまでもなく、昨年取材で乗船されたみうら じゅんさんが私たちの安全航行に対する姿勢について、エッセイに掲載してくれています。(週刊ポスト2012年11月9日に掲載)

Q:今まで実施した散骨・海洋葬のなかで印象に残っていることは?

散骨・海洋葬を選ばれる故人は、人間として非常に魅力的な方が多く、故人の生い立ちや人となりを知るたびに、叶うものならば生前に一度お会いしたかったという思いが強いです。また、埋葬場所の問題で散骨を選ばれる方もいらっしゃるのですが、当社に依頼をされる方は海にかかわる仕事をしていた方や、海に思い入れが強い方が多いです。海外生活をしていた方が海を通じて自分が暮らしていた場所とつながりたい、多くの戦友や教え子たちが眠る海へ自分も還して欲しいなど、故人の思いひとつひとつが私たちの心に強く残っています。

Q:海祈散骨の散骨・海洋葬の特長を教えてください。

人と人とのつながりを大切に。お客様という感覚ではなく、古くからの友人のような感覚でご遺族の気持ちに寄り添い、一緒にお送りするお手伝いをしているところが特長です。無作法をしてしまっていることがあるかもしれませんが、葬儀業界の形式的な慣習にとらわれずに故人と遺族に向き合い、遺族の心のケアをおこなう事を何よりも大切にしています。また、散骨を実施された方には、写真と散骨証明書以外に散骨の状況を後日手紙にして郵送しています。委託散骨の場合も同じように手紙を書いて、散骨実施後のケアを心がけています。

Q:最後に散骨・海洋葬を検討されている方へメッセージをお願いします。

残される遺族のことを考えて、なぜ散骨・海洋葬を希望するのかをエンディングノートなどにしっかりと意思表示していただきたいです。「散骨をして欲しい」という意志だけでは、遺族が理解に苦しむ結果になりかねません。散骨を選ぶ理由を遺族の顔を思い浮かべながら、納得してもらえるようにご自身の思いを書き綴ってください。また遺骨を残すのか、すべて散骨するのかという選択についても、理由とともに書いておいたほうが良いです。実際散骨をされたご遺族の約9割が、散骨について「思ったより良かった」とおっしゃっています。当社は海洋散骨の老舗として多くの経験と実績があり、いろいろな角度から皆様にアドバイスができます。散骨体験や親族を説得するお手伝いなどもご相談可能なので、お気軽にご連絡ください。

インタビュー後記

北田夫妻と松木さんにお会いするのは今回が2度目なのですが、初めてお会いした時から話しやすく、以前からの知り合いのような感覚でお話しすることができました。これは相手の気持ちを大切に、相手の心に近づきたいと常に思っている真剣な気持ちがあるからこそ作り出せる雰囲気なのだと思いました。故人の好みに合わせた色とりどりの花かごは、季節に合わない物でも故人のためにできる限り手配するよう心がけているそうです。今後も一期一会を大切に遺族の心を癒す仕事を続けてほしいです。

プロフィール

有限会社風
北田 亨 (きただ とおる)
1947年北海道生まれ
ボーイスカウトからスタートして自衛隊、スキーインストラクター、登山ガイド、クライミング講師などの経歴を持つ。企画・デザイン会社を設立後、世界各地をヨットで航海する。欧米の葬儀事情についての取材活動がきっかけで、1998年東京に有限会社風(海洋自然葬(散骨)の風)を設立。趣味は音楽(ジャズ)、読書。

【基本情報】
住所:
〒102-0084 東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム502
〒238-0035 神奈川県横須賀市池上7-13-1-301(湘南事務所)

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